
連載・道志JIN vol.2クレソンの人
地味に異才を放っている人物が私は好きだ。 その一人が中垣和子さんだ。中垣夫婦は35年前に道志村に移住し有機クレソン栽培を確立した方です。
しつこいようですが、薪の生産、出荷が終わりようやく一息つける日が2、3日できました。
また12月も薪生産の労働で周りが見えぬほど余裕がなくなってしまう前に、書きたい事をアウトプットしようと思います。
先日、フォレストファームのお食事会が山中湖であり誘っていただきました。
私の隣に映っている小柄な方が中垣和子さんです。
道志村はクレソンの出荷量が日本一になったほどクレソン栽培が盛んな村です。
フォレストファームは有機クレソンの栽培の礎を築いた中垣夫妻のクレソン農場です。
有機クレソン栽培はビオクレソン・千々輪家でも行っています。(RAWCALSで記事がたくさんありますね!)
また、新規移住者の入井たまちゃんもフォレストファームで仕事を担う重要な人物です!
ぜひ、道志村の元気なクレソンを皆さんに食べて頂きたいです。



中垣和子さん、その人
私の主観で知っている和子さん像は
- 福岡県出身で子供服問屋のお嬢様
- キャンプ好きでクレソン圃場でクレソンを刈り取りしながら、キャンプを楽しむ人
- クレソンオリジナルレシピを34品目くらい考案している人
- クレソンへのあくなき探究心が止まらない、静かに燃えている人
- 地味だけど、粘り強くクレソンを押してくる人
- 美味しいクレソンを作る人
- 環境や人間に優しい想いをクレソン栽培を通して貫く人
など挙げられます。
さらに、クレソンを出荷する村の女性(山中湖村からも働きに来ている方もいます)を上手に使いこなし運営を回すという経営者の一面も垣間見られたり、旦那様の勝弘さんを手の上で転がすように扱い悠々と我が道をゆく人の一面もありどの角度から見ても和子さんに影響されないわけにはいかないのです!
私は移住関係の仕事をしているので、道志村に新しく来た方には自分の好きな場所を案内しています。その場所にはフォレストファームの圃場ももちろん入っていて、クレソンに興味あるないに関わらず必ずお客様をお連れしてこの農場を見てもらう事になっています。
その中で、興味を持ってもらった人をフォレストファームに紹介する事もしばしばあり和子さんからは最近では「こんな人いないかしら?」などの相談も受けるようになりました。
でも、なかなかいないんですけどね。人が。。。そんな中でたまちゃんの出現は奇跡だった!!


クレソンが主役になる食卓!
和子さん自ら考案したクレソンお料理をいただけるチャンスを何度かいただいて、オールマイティーなクレソンを知った私。
クレソンおにぎりは衝撃。
そして、胡麻和え、味噌汁和食もいける!
クレソンさえあれば、安心じゃん!と買い物に行けないこの道志村の不便さを払拭してくれたのです。
なぜ、クレソン農家になったの?
中垣一家はもともと都会に住んでいました。
その当時は夫である勝弘さんの仕事が忙しく帰宅はいつも夜。
その頃、家族で食卓を囲むことは滅多になかったそうです。
家族みんなで夕食が食べられるような生活をする!という目的のもと道志村に来たと和子さんが言っていたのを今でもありありと思い出します。
そんな本当に些細な事、でも家族にとっては重要な決断をして、やった事もないクレソン農家を自分たちの手で、しかも当時はなかった有機栽培を目指して30代半ばから起業した事に私は感動します。
そして、そのエネルギーは今も変わらず続いているのです。
そんな働き方や起業の仕方に一番私は憧れているのかもしれない。
きっかけは些細な家族の事でも、そこから環境問題や安全な食問題について発展し、それをあれだけの形にしたお二人の偉業は道志村の宝だと思うのです。
これからも淡々とでも情熱的にクレソン栽培をしていくのを応援したいなぁと思います。
